肛門から電子スコープ(大腸カメラ)を挿入して大腸の最も口側である盲腸まで到達させます。多くの方はスムースに盲腸まで到達しますが、カメラの出し入れを不快に感じたり、体型や腹部手術歴(腸に癒着)の有無によって挿入が困難であると、苦痛の原因になることがあります。そのため、当院では麻酔を使っての検査をお勧めしています(麻酔について)。
まず、回腸末端(小腸の肛門側)を観察します。その後、カメラの先端から送気をして管腔を開大させ、粘膜を観察しながらカメラを徐々に抜去してゆきます。
観察中に悪性を疑う病変や炎症などの異質な領域を認めた場合は、鉗子という細いマジックハンドのような器具をカメラ内に挿入して、その組織の一部を採取してくることができます(生検)。
後日その組織を顕微鏡で観察して、悪性病変かどうか判断します。
また、ポリープを認めた場合はサイズ・形態にもよりますが、ポリープ(がんも含む)自体を切除して治療することも可能です。ポリープ切除を行うとその際に腸壁に穴が開くいたり(穿孔)、その切除後の傷口から後日に出血(後出血)を起こすリスクがあります。後出血は偶発症のなかでも比較的頻度が高く、しかも予測できないものなので、ポリープの切除をされた後は排便状況に注意して頂く必要があります。
またクリニックでの治療が適切でない病変と判断した場合は、治療可能な高次医療機関に紹介させて頂きます。
大腸カメラ検査の窓口お支払費用(保険適用:3割負担の方)
検査項目 | お支払金額 |
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大腸カメラ検査 | 4,650円 |
初再診料+麻酔点滴等+下剤の諸経費 | 2,280円~3,470円 |
合計 | 約7,000円~8,200円 |
追加項目 | 追加料金 |
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組織採取検査をした場合(部位や個数によります) | 3,960円~7,470円 |
培養検査をした場合 | 1,860円 |
※平成30年4月現在
※目安として、大腸カメラ検査は一般的な諸経費込みで7,600円程度です。1部位組織検査を行って11,900円程度です。
大腸ポリープ切除の窓口お支払費用(保険適用:3割負担の方)
負担割合 | 支払額 |
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大腸ポリープ切除術 | 15,000円 (大きい場合は21,000円) |
初再診料+麻酔点滴等+下剤の諸経費 | 5,350円~11,000円 (ポリープの部位や個数による) |
合計 | 約20,350円~32,000円 |
※平成30年4月現在
※目安として、大腸ポリープ切除を1部位行って、20,400円程度です。